言いたいことを言うことと、話を聞くということ

kaneshige

2009年04月19日 10:00

悪気は無いんだけど、人の話を聞けない人。
本人は「聞いてる」と思っている。

自分の考えを持っている人。
「こうするのが正しい」と信念を持っている。
だからちょっと自分と違う考えには、「そうじゃなくて」と言いたくなる。
ちゃんと聞いてるよ。でも、こっちが正しいでしょ、と言わずにはおれない。
そんなひと。

目上の人だし、悪気はないし、立場も上だし・・
なんて思うと、不満を抱えてしまう。
全然ひとのはなしを聞いてなくて、なんでも自分の考えにもっていってしまう・・・
それは正論かもしれないけど・・・・
それじゃ言いたいこと、言えなくなりますよ・・・・

こうやって、部下は自分の意見がいえなくなるんですね・・・・
と、実感する。



だけどこの方は、本当は、この場が活性化して、みんなが言いたいことが言える場になるといいと思っているのを知っている。
コミュニケーションのくせが、邪魔をするだけ。

「えー、もう~。ちゃんと話聴いてくれてますぅ?(^^;
今否定するのやめましょうよぉ?まだ、方向性や、具体的に何するかを決定するための話し合いじゃないし・・・
今はとりあえず、言いたいこと言わせてくださいな~」

たぶん、他者の意見をきいて、「否定」の意見をもったことを「あなた」が言うのは「言いたいことをいうこと」だと思っているんですよね。「聞いている」から意見が言えるのよと思っているんですね。


でも、意見を言うたびに、だれかが(あなたが)否定していたら、だれも、「言いたいこと」がいえなくなりませんか?


そして、あなたの意見を誰かが否定のニュアンスで違う意見を言ったら、引き下がらなくてその話だけで終わってしまうのを知っているから、誰も反論しないんですよ・・・・



「ここのひとたち、みんな強いから」

そうですよ。みんな頑張っています(笑)
でも、あなたの周囲の人は、そうじゃないから、自分の意見がいえなくなっているひとが、もしかしたらいませんか?
「最近の若い子は自分の意見が無くて」
本当にそうですか?



「とりあえず、それぞれの考えは、だすだけ出してから検討しましょうよ~」
伝わったかどうかはわからないけど、少なくとも私はすっきり。
相手への不満は抱えていない。

相手のほうも「そうお?だってぇー」
「まぁ、お互い言いたいこといいましょうね(^^)」

「なんだか言われちゃったわ~」というにやにやという雰囲気をかもしつつ、別にいやな雰囲気にはならない。


以前はこういう風には言えなかったな。
言えずに、不満を抱えるか、
言えたとしても不満爆発、否定とか批判モードになってしまったと思う。

だいたい、よくよく考えれば、私もこの方と同じ。
そういう発言をしてきたな。
実は似ているところがたくさんある。


そんなことも思うので、自戒の念もわきながら。

ときには、忘れて、私もこういう振る舞いをしているかもしれないんだよね。
そんなとき、責めるでもなく、きづかせてくれるひとがいることは、わたしにとってはありがたいこと。
だから、あなたもそう思ってくれていると信じている。

私はあなたが、好きだから。




コーチングやファシリテーションを学んで、本当に良かったなと思うのである。

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