体験学習の循環サイクルとファシリテーション

kaneshige

2009年04月04日 14:00

【体験をする】→ 
【何がそこで起こっていたのか指摘する】→
【その理由を分析する】→ 
【(学んだことを次に活かすべく)仮説化する】→
【(仮説化したことを検証・試してみる)体験する】→・・・また指摘・分析とつづいていく・・


上記が体験学習の循環過程(循環サイクルともいう)といいます。
図が書けなくてごめんなさい。



私たちは、何かを体験したとき、このサイクルを逆に回してしまう。

【体験をする】
(パートナーに話をきいてもらおうと一生懸命話すが、聴いてもらえていないとかんじた)
→【仮説化する】
(この人はいつも話を聴かない。この人に話しても無駄だ)


このような考え方でいると、いつまでたっても同じ繰り返しで、相手の新しい面に気がつかないばかりか、関係も固着してしまう。
このケースではいずれ、パートナーと話をすることをあきらめ、会話の無いふたりになってしまうかもしれない。




「体験学習の循環サイクル」
で考えるとこういう風になる。


【体験をする】
(パートナーに話をしたが、聞いてもらえないと感じた)
→【何が起こっていたのか指摘する】
(彼の視線は定まらず、キョロキョロしているかんじだった)
→【指摘した事象をなぜだろうと分析してみる・あるいは相手になぜ?とたずねてみる】
→(気になる事があったのかもしれない)
→【(次によりよい関係をつくるために)仮説化する】
→「今聞いてほしいことがあるんだけど、いい?」と許可をとる。落ち着かないようだったら、別の時に仕切り直しをする。


体験したことから学習をして、次の関係を作る一歩を手に入れることができる。
仮説にもとづいて行動しても上手くいかなかったら、また新たに洞察をして、別の行動選択ができるし、よく相手の様子を見て、直接関わる事も出来る。
「話を聞いてほしいんだけど・・・(キョロキョロしているようだったら)何か気になる事があるの?」


最初から決め付け(仮説化)しないで、そこで起こっていることをよく思い出して、分析し、新しい行動を選択する事ができます。
慣れてきたら、その場で、相手を良く見て関わる事でよりよい関係を作っていくことが出来ます。(ファシリテーション)

人間関係は体験学習で学び、そしてそれを、「今ここ」で活用できるようになる事・・・「いまここで」関わっていく事・・・
ファシリテーションの一歩です。

関連記事